バレーボールワールドカップで、見事パリ五輪への切符を勝ち取ったバレーボール日本代表。
自力出場は北京五輪以降16年ぶりなので、とても盛り上がりましたね。
ところで、他のスポーツと比べてバレーボールのワールドカップは日本が開催国になることが多いのはなぜでしょう?
理由は、日本企業からのスポンサー収益と放映権がバレーボール連盟の大きな収入源だからです。
【バレーボール】ワールドカップの開催国が日本が多い理由
パリ五輪への切符を見事勝ち取り、話題になったバレーボールのワールドカップ2023。
自力出場は約16年振り!
来年のパリ五輪は盛り上がりそうですね!
ところで、他のスポーツに比べてバレーボールのワールドカップの開催国が日本が多いことをご存じですか?
歴代ワールドカップ | 開催国(男子) |
第1回 (1965年) | ポーランド |
第2回 (1969年) | 東ドイツ |
第3回 (1977年) | 日本 |
第4回 (1981年) | 日本 |
第5回 (1985年) | 日本 |
第6回 (1989年) | 日本 |
第7回 (1991年) | 日本 |
第8回 (1995年) | 日本 |
第9回 (1999年) | 日本 |
第10回 (2003年) | 日本 |
第11回 (2007年) | 日本 |
第12回 (2011年) | 日本 |
第13回 (2015年) | 日本 |
第14回 (2019年) | 日本 |
第15回 (2023年) | 日本 |
※女子は第1回大会だけウルグアイで開催。その後は、ずっと日本開催。
ほぼ日本だけ!?
サッカーのW杯はいろんな国で開催されてるのに、バレーボールはなんで日本ばかりなんだろう??
1977年以降、開催国が日本の理由がこちら。
理由①:他国は日本ほどバレーボール人気がない
理由②:日本のスポンサー料と放映権がバレーボール連盟の大きな収入源だから
理由①:他国は日本ほどバレーボール人気がない
世界の国別人気スポーツの1位はサッカーです。
参照:【2023年版】世界各国の1番人気なスポーツがひと目でわかる世界地図
その他の人気スポーツはこちら→野球、ラグビー、バスケットボール、クリケット。
世界的に見ると、バレーボールの人気は他のスポーツに比べて低いと言えます。
日本では、東京五輪でも金メダルを獲得した「東洋の魔女」人気から、バレーボール人気が継続。
野球ほどの超メジャースポーツではないけれど、他国に比べて人気があるのは間違いない!
理由②:日本のスポンサー料と放映権がバレーボール連盟の大きな収入源だから
2つ目の理由は、日本のスポンサー料と放映権が国際バレーボール連盟にとって大きな収入源だからです。
ワールドカップや世界選手権、五輪最終予選など主要な大会の多くが日本で開催されている。
これには、最大の収入源となる日本からのスポンサー料とテレビ放映権の影響が大きい。
引用:国際バレーボール連盟Wikipedia
日本バレーボール協会の収支予算書を見ても、収益の大半を占めるのが事業収益。その半分近くが協賛企業収益(スポンサー収益)です。
参照:令和5年度 収支予算書 公益財団法人 日本バレーボール大会
※国際バレーボール連盟の収支報告が見つけられなかったため、日本バレーボール協会の収支予算書で見ます。
収益合計が約29億円。
そのうち事業収益が約25億円で、その半分ほどの約11億円を協賛企業収益が占めてる。
スポンサー収益の割合はかなり大きいね!
バレーボール人気が低い他国では、日本のような高額のスポンサー料が得られないため、必然的に日本開催が増えていったようです。
プラス、人気の低い他国で開催してもチケットの売り上げも期待できそうにないよね。
日本はジャニーズと提携したこともあって、その点も上手く収益化されていたよね。
ワールドカップはなぜフジテレビが放送?
バレーボールのワールドカップが日本開催が多いことは分かりましたが、なぜいつもフジテレビ放送されるのでしょうか?
それには、フジテレビとバレーボールの歴史が関係します。
・1969年 2年間人気アニメ「アタックNO.1」を放送。←バレーボール人気を生み出す!
↓
・1970年春 産経新聞社と系列局とともに「春高バレー」を開催。←更にバレーボールとの関りを作る
↓
・1977年 国際バレーボール大会の決定でワールドカップが日本で開催。←ここから大会運営にも関与
※参照:フジテレビバレーボール中継ウィキペディア
フジテレビとバレーボールのきっかけは「アタックNO.1」だったんだ。
バレーボール人気が確固たるものと確信したフジテレビは、放映権料を支払っても独占して放送するメリットがあると判断したのでしょう。
1990年代後半からは、ジャニーズ事務所とタイアップし新グループのお披露目の場ともなり、より注目度が高まりました。
ジャニーズ人気にも後押しされたよね。
これによって、よりフジテレビは放送料を払ってでもバレーボールの独占中継権を獲得する価値はあるよね。
今年はジャニーズタレントのスペシャルサポーターが降板になりましたが、これまではジャニーズのコンサート状態だったとの意見もあります。
今後は競争入札で開催国が決定
これまで1977年からずっと日本開催が続いてきたことに、他国から日本びいきだ!とも言われてきました。
そこで、2023年のワールドカップからは競争入札制度へと変更されたそう!
2012年に就任した国際バレーボール連盟(FIVB)のアリ・グラサ会長は、次回の2022年以降、世界選手権の開催国を競争入札で決めるという方針を打ち出した。
ワールドカップについても、1977年から来年の2019年まで継続的に日本でフジテレビが共催してきたが、次回の2023年からは競争入札となる。
引用:Number Web
しかし、ご存じの通り2023年のワールドカップも日本開催になりました。
日本のスポンサー料と放映権の影響力はまだまだ続きそうですね。
まとめ
バレーボールのワールドカップ開催がなぜ日本が多いのかについてまとめました。
公平に!と言っても、収益が無いと運営できませんからね。