国際指名手配となった元参議院議員 東谷義和容疑者ことガーシー氏。現在、旅券返納命令も要請され、このまま返納に応じなければパスポートが失効します。
そうすると、不法滞在となり逮捕により進むと言われていますが、どうやらそうならない可能性が出てきました。
なぜかというと、ガーシー氏はドバイで「ゴールデンビザ」をすでに取得済みで、パスポートが失効しても不法滞在にはならないからです。
どうして逮捕が難しいのか、ゴールデンビザとはどういったものなのかについて詳しく解説します!
↓ガーシーの黒幕と呼ばれる秋田新太郎さんをご存じですか?

ガーシーはゴールデンビザをすでに取得していた

ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんのYouTubeチャンネル「アーシーch」にて2022年8月6日に投稿されたガーシー氏とのコラボ動画で話しています。

今ね、俺「ゴールデンビザ」ってビザになってんのよ
いわゆる長期滞在ビザであり、5年間有効と10年間有効の2種類あります。
更新すると、そのままドバイに住み続けられるので、実質永住権といえます。
ドバイ在住の日本人でも、取得しているのはまだ3〜4人程。それほど、取得するのが難しいビザです。
東谷氏は議員当選後、「日本で取った人が3~4人しかいないねん」という「ゴールデンビザ」を取得したといい、「永住権というか、アラブの人に近い立ち位置のビザで、アラブ諸国がちゃんと守ってくれるビザなんよ」と説明していた。
引用:cyzo woman
要は、ほぼアラブ人になったようなものなんでしょうね。
国際指名手配への影響は?


このゴールデンビザは、ガーシー氏に出された「国際指名手配」にどう影響してくるのでしょうか。
警察は現在「国際指名手配」と併せて「旅券返納命令」も出しています。
返納命令が出たら、外務大臣は官報に通知を記載。掲載して20日経って何も変化がなくとも、対象者に通知がいったとみなされます。
パスポートが失効したら困ってしまいますから、警察はそこを狙ったのでしょう。
警視庁は、警察庁を通じてパスポートの返納命令を外務省に要請するほか、ICPO=国際刑事警察機構を通じて国際手配することにしていて、ガーシー元議員が帰国しだい逮捕する方針です。
引用:NHKニュース
つまりは、パスポートが切れる前に帰国してくるだろうと考え、帰国したところを逮捕する方針のようです。
しかし、ここでポイントとなるのは、ガーシー氏は既にドバイの永住権のような「ゴールデンビザ」を取得しているため、日本のパスポートが失効したとしても問題ないのではないかと思います。
さらに、影響するのが「国際指名手配」の種別です。
国際指名手配の種別9つ
「国際手配上で一番重いのが、赤手配書といって、身柄拘束を求めるものになる」という。
しかし、ガーシー容疑者にこの赤手配書が出されるかは不透明で、「この罪状で、確かにひどいことをやっている可能性もあるかもしれないんですけど、殺人罪とかではないので、身柄拘束を求める赤手配書を取れるかというと、どうかなと思う」と見通した。
赤手配書の他には、身柄拘束までの効力のない「青手配書」があるという。「容疑者がどこにいるかを当局で確認してもらう」というもの。
引用:Yahoo!ニュース
実は、「国際指名手配」といっても9つの種別があり、身柄を拘束できるのはその内の1つだけです。
①国際逮捕手配書 (赤手配書)
②国際情報照会手配書 (青手配書)
③国際防犯手配書 (緑手配書)
④国際行方不明手配書 (黄手配書)
⑤国際身元不明死体手配書 (黒手配書)
⑥武器等警告手配書 (オレンジ手配書)
⑦特殊手口手配書 (紫手配書)
⑧ICPO国際連合特別手配書
⑨盗難美術品手配書
このうちの「国際逮捕手配書 (赤手配書)」だけが引き渡しを目的として、逃亡犯罪人の身柄拘束が出来るもので、他のものは情報提供や身元の確認などを要請するものです。
今回、ガーシー氏の罪状からは国際逮捕手配書 (赤手配書)にはならないだろうとの見方が強いので、協力国による積極的な捜査は期待できないのではないでしょうか?
また、情報提供があったとしても、点々と移動されたら逮捕は難しいでしょう。
さらに、ドバイと日本は「犯罪人引き渡し条約」を結んでいません。
犯罪人引き渡し条約とは
これは、一定の要件を満たす場合は、当該国と外交ルートを通じて被疑者の身柄を引き渡す内容の条約です。
しかし、日本が現在「犯罪人引き渡し条約」を結んでいるのはアメリカと韓国だけ。
それ以外の国の場合、通常は海外で犯罪を犯し日本へ逃亡してきても、政治犯である場合と日本国籍を有する被疑者の場合は日本政府は引き渡しに応じません。
最終的には、東京高等裁判所が審査して「引き渡し可」と判断しない限り、身柄は引き渡しません。
日本人が国内で犯罪を犯し、海外へ逃亡した場合も同じです。
つまり、条約を結んでいない国との被疑者の身柄引き渡しはかなり難航するという事です。
日本が2カ国としか条約を結べていない理由



なんでアメリカと韓国以外の国とは「犯罪人引き渡し条約」を結んでいないの?
それには、日本の死刑制度が関係しています。
日本が死刑制度を残していることから、重大事件について日本に身柄を引き渡すと死刑とされる可能性があることに対し、ヨーロッパ諸国を中心に根強い抵抗感があるといわれています。
引用:西野法律事務所
自国民が海外で死刑とされることへの抵抗から、引き渡し条約が締結されていないようです。
実は、2カ国としか引き渡し条約を結べていないのは、世界の先進国の中ではかなり珍しいです。
【世界の引き渡し条約 締結国数】
・フランス 96か国
・イギリス 115か国
・アメリカ 69か国
・韓国 25か国
参照:東京共同法律事務所
死刑制度については、国内でも近年賛否両論ありますが、海外との条約にも影響しているとは驚きですね。
ゴールデンビザはどうやったら取れる?


「ゴールデンビザ」は誰でも発行できるわけではなく、取得には一定の基準を満たさなければいけません。
対象者は以下です。
・投資家
・専門家
・起業家
・不動産投資家
・優秀な学生
基準はとても厳しいですが、取得すれば更新して10年以上ドバイに住むことも可能になります。
それぞれの条件を見てみましょう。
投資家の条件
投資家の条件は以下です。条件を満たせば、10年有効のゴールデンビザが取得できます。
①200万AED(約7200万円)の預金を証明する書面の提出
②法人の資本金が200万AED(約7200万円)以上であることを示す基本定款の提出
③政府に年間250万AED(約9000万円)を支払うことを示す書面の提出
④借入をしていないこと
⑤本人または家族の医療保険の証明書の提出
(※1AED=約36円 2023.3.22現在)
①、②はどちらかの書面の提出でOK。
専門家の条件
専門家の条件は以下です。条件を満たせば、10年有効のゴールデンビザが取得できます。
【医師・科学者】
①UAEの保険予防症からの承認書がある
②Emirates Council of Scientists(エミレーツ科学者評議会)の推薦状がある
③Medal of Scientific Excellence(科学優秀勲章)を受章したことを証明する書面の提出
【発明家】
経済省からの推薦状がある
【芸術家】
文化芸術局からの承認書がある
【アスリート】
スポーツ評議会からの推薦状がある
【常務取締役】
① 大学を卒業した証明書の提出
②5年以上同じ職場で働いた経験がある
③ 5万AED(約180万円)以上の給与があった証明書の提出
④ 有効な労働契約である
起業家の条件
起業家の条件は以下です。条件を満たせば、5年有効のゴールデンビザが取得できます。
①UAEで50万AED(約1800万円)以上の価値があるプロジェクトを実施している
②UAEで認可を受けた事業者に承認された起業家であること
③プロジェクトに将来性があるとUAEの当局が述べていること
この上記3つの条件を満たした場合です。
不動産投資家の条件
不動産投資家の条件は以下です。条件を満たせば、5年有効のゴールデンビザが取得できます。
①200万AED(約7200万円)以上の不動産を所有している
②不動産を少なくとも3年間保有している
優秀な学生の条件
優秀な学生の条件は以下です。条件を満たせば、5〜10年有効のゴールデンビザが取得できます。
【高校生】
①全国レベルの成優秀者である
②UAEの教育省から推薦状の提出
【大学生】
①世界トップ100位圏内の大学を卒業している
②累積GPA(アメリカなどで行われている学生の成績評価)が3.5以上ある
③卒業後、2年以内である
④文部科学省が認定した卒業証明書の提出
ガーシーはどの条件に該当するのか
パッと見て、ガーシー氏がどこに該当し条件を満たしてゴールデンビザを取得されたのか分かりにくいですね。
田村淳さんのYouTubeチャンネル「アーシーch」で、ガーシー氏は政治家という事も考慮され取得出来たと話しています。
ゴールデンビザについてのお二人のやり取り↓



いわゆる永住権というか。
よりアラブの人に近い立ち位置のビザ。
アラブ諸国がちゃんと守ってくれるビザなんよ。



あれ?もう王族の方と繋がってます??



始まってないけど(笑)
俺の周りの人脈とかがそういうとこと繋がってて、今だったら「ゴールデンビザ」審査したら通るよって言われて。
政治家やんか?そういうのもあって、審査全部通った。
※上記は、「アーシーch」で2022年8月6日投稿(撮影は7月25日)でのやり取り。ガーシー氏は除名される前なので参院議員の頃です。
政治家の条件は書かれていませんが、一番近そうなのは起業家の条件なのかとも考えられます。
もしかしたら、多少満たないところがあっても他のところでカバーできるものがあれば通るのかもしれませんね。
ガーシー氏の場合、それが政治家という肩書きだったのかもしれません。
ゴールデンビザ取得は逃亡のためではない!?
実は、ガーシー氏がゴールデンビザを取得したのは、自身のパスポートが失効した時のためではなさそうです。
もともと、ある夢があったそうです。



これは、政治家になる前からずっと言ってたことで。
俺、王族になりたいんよ。アラブの。



王族になりたい…?
ほとんどの人が、田村淳さんと同じ反応になるでしょう。
しかし、ガーシー氏は以前からずっと考えていた夢のようで、ドバイに移ってからは政治家として国賓扱いになっているため、タイの元首相に会ったり凄い方々と交流を持っているそうです。
中にはアラブの王族と繋がりがある方もいたそうです。
なんだか、あながち遠い話ではないのかも…?と思ってしまいますね。
2022年末には、遂にアラブの王族の方とお会いしたと自身のInstagramにて報告しています。


いつの間にか、ガーシー氏がアラブのロイヤルファミリーの一員になっている日が来るのでしょうか!?
今後の動向が気になりますね!
まとめ
逮捕状が出て国際指名手配となり、パスポートまで失効することのなりそうなガーシー氏。
しかし、どうやら逮捕される可能性は低そうな気もしますね。
今後の報道に注目しましょう。
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